ボクは初恋をまだ、知らない。
「……それでもいいんだぞ?」

太陽先生は、ボクに抱きしめられたまま、
大人しくしていた。

拒否されなくて、
本当はまだ抱きしめていたかったけど…

さすがに何かやばいと思ったボクは
彼の体から離れた。

瞬間、また顔が熱くなってくるのを感じた。

「ごめんなさい!ボクなんかが!!
あのっ!先生が泣いてるの慰めたくて!」

猫のようと言われた袖隠しのポーズは、
困った事にボクの癖になりそうだ。

隠れていると、両手首に温度を感じた。

目を開けると、

太陽先生の手が、そっとボクの両手を広げると、太陽先生の切なげな笑顔が見えた。

「ありがとうな。」

「……っっ?」

なんで……そんな事…。

「ブーケデザイン、本当は俺が作る予定だったんだ。でも、どうしても作れなかった。花に気持ちを込めてしまいそうでな。」

だから、個性やセンスを感じるボクを選んだと話してくれた。

「太陽先生、今も好きなんですよね?」

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