ボクは初恋をまだ、知らない。

「馬鹿やろう……俺の片想いだ。」

初めて……太陽先生の

涙を見てしまった………。


「…だから、見られたくなかったんだ。
月村ならストレートに聞いてきそうだったからな。思い出し泣きだ。これは忘れろ。」

手のひらで涙を拭う太陽先生は、
必死に平静を装いながら笑って見せた。

それが更に痛くて……

ボクは……


「……太陽先生、ごめんなさい。」

バーミリオンの髪は、
柑橘系の整髪剤の匂いがしていた…。

ボクは、太陽先生を抱きしめていた……。


「……月村…?おい…///」

ボクを引き剥がす事もなく、
戸惑う声が聞こえる。

「ブーケデザインに
ムラサキツユクサを使ったんです。」

花言葉は、

"尊敬してるけど、恋愛ぢゃない。"

太陽先生は、黙ってボクの話を聞いてくれた。

「ボクは…太陽先生の事、何も知らなかったです。本当に鈍感です。ブーケデザイン、やり直しさせて下さいっ!」

ボクは……やっぱり恋愛はまだまだだ。

自分の気持ちにも、
なかなか気づけなかったし。

ましてや好きな人の気持ちも……

分からないなんて、バカ野郎だ…。
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