ボクは初恋をまだ、知らない。
ー10時になると、会場にクラシック音楽が鳴ると同時に扉が開いた。

すると、普段は関わらないような煌びやかな雰囲気を纏った色んな年代の女性達がワクワクしながら続々と会場に入ってきた。

ドレスのジャンル分けは、
スタンダード
スイート
クール
エレガント
と分かれていて、やはりスタンダードとエレガントを見始めるお客様が多く訪れた。

ーーーーー
『来賓人数は、50名。
18から50代のマダムまで居る。』

ーーーーー

太陽先生はそう言っていた。
お客様達を見た瞬間、ボクの胃がキリキリと痛む。

「……っっやばい、失敗したかも。」

ボクのドレスジャンルは、クール系だった。
それも着こなすのも難易度の高い個性派タイプ。

この50名のお客様達が、
ボクのドレスを目に留める確率はどれ位なんだろう?

お客様のニーズ……それも考えはしたけど、
まさかこんな華やかな客層だとは思ってなかった。
実際にお客様を目の当たりにして、そこで初めて自分のドレスのリスクに気がついた…。
< 91 / 106 >

この作品をシェア

pagetop