クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。


「拭くよ」


「うんっ」


濡れたタオルが肌に触れて、気持ちがいい。


口調を聞いてる限り不安だったけど、円の拭き方があまりにも優しくて、心が落ち着く。


「……ご飯は?食べられてるの?」


「えっ、あ、うん。食欲はあるからすぐに元どおりだと思う」


お昼に、明人さんが作ってくれたうどんを食べたのを思い出してそういう。


「……そう」


円はそれだけ返事をすると、また黙って私の身体を拭いてくれた。


背中やうなじや、肩。


「ちょっ……!」


「なに」


円に脇腹を拭いてもらって、思わずくすぐったくて身体を離してしまう。


「うっ、く、くすぐったい」


「我慢してよ、これくらい」


「無理です……あとは、自分でやります」


そういうと、円は「あそ」と言って私にタオルを差し出した。


もらったタオルで、せっせと身体を拭く。

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