クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。


「それとも……」


「……わっ!」


突然、後ろから手を回されて身体を引かれて、早凪くんの腕の中に一瞬で包まれる。


「俺とふたりっきりになるの、嫌?」


「……っ、?!」


耳元でわざとらしく囁かれたセリフに、背筋がゾワっとくすぐったくなる。


「嫌では、ないけど……」


「じゃあ、大人しく待ってよう」


そう言った早凪くんは、棚から薄手のタオルケットを2枚取り出して、壁に背中を預けて座りだした。


「ここで座ってようよ」


床をトントンと叩いて、まるで「おいで」と言ってるかのよう。


ブォォォォ


「……っ、」


外から聞こえる強い風の音が、私の不安をまた煽る。


「ほら、くっついてた方が怖くないでしょ」


「……っ、」


自分から、早凪くんの手の中に入っていくなんてそんな恥ずかしいこと、いつもなら絶対しないのに。


私は、ゆっくりと近づいてクルッと後ろを向いてから、彼の座る前に腰を下ろした。

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