クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。


でも、円に早凪くんの話をしていいのかも悩んじゃう。


だけど、このモヤモヤの正体がわからないままだと、多分ずっと、円に『つまんない』と思わせてしまうかもしれない。


『つまんない』って、ただ気を遣って言ってくれただけかもしれないけど、その気遣いも嬉しいから。


「私でよかったら、話してほしい」


円が、今度はまっすぐ私の瞳を捉えてそう言ったので、私は意を決して、円に自分の気持ちを正直に話すことにした。


莉々ちゃんが来たことで、ずっと心の中がモヤモヤすること。


早凪くんと莉々ちゃんが話していると、無性にイラッとしてしまうこと。


やっぱり私は、ここにいてはいけない人間なんだって思ってること。


莉々ちゃんの名前を出した時、円が一瞬「え、あいつもう来てんの?!」なんて声を発したけど、慌てて「ごめん続けて」と言われて、言われた通り自分の気持ちをしっかり話すことができた。


円も、莉々ちゃんのこと知ってたんだな、なんて思いながら。

< 236 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop