クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
でも、円に早凪くんの話をしていいのかも悩んじゃう。
だけど、このモヤモヤの正体がわからないままだと、多分ずっと、円に『つまんない』と思わせてしまうかもしれない。
『つまんない』って、ただ気を遣って言ってくれただけかもしれないけど、その気遣いも嬉しいから。
「私でよかったら、話してほしい」
円が、今度はまっすぐ私の瞳を捉えてそう言ったので、私は意を決して、円に自分の気持ちを正直に話すことにした。
莉々ちゃんが来たことで、ずっと心の中がモヤモヤすること。
早凪くんと莉々ちゃんが話していると、無性にイラッとしてしまうこと。
やっぱり私は、ここにいてはいけない人間なんだって思ってること。
莉々ちゃんの名前を出した時、円が一瞬「え、あいつもう来てんの?!」なんて声を発したけど、慌てて「ごめん続けて」と言われて、言われた通り自分の気持ちをしっかり話すことができた。
円も、莉々ちゃんのこと知ってたんだな、なんて思いながら。