クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。


「わー!見て!可愛い〜!ヨーヨー釣りだって!しかもこれストラップだ〜!可愛い〜!ねぇ、ゆるちゃんも早く来てよ!」


「あ、うんっ」


翼くんにさらに腕をひかれた私は、先にビニールプールの前で腰を下ろした翼くんの隣に駆け寄って同じようにした。


「うわ〜!可愛い〜!!」


ビニールプールの中には、人気のキャラクターがヨーヨーの形になった丸い小さなストラップがいくつもぷかぷかと水に浮いていた。


『200円3本』

と書かれた看板見た翼くんが、スッと200円をお店の人に渡すと、すぐに、ヨーヨー釣り専用の釣り針がついたこよりが3本出てきた。


「はい、ゆるちゃんの」


「えっ、あ、ありがとう。こんなのもあるんだね、知らなかった〜」


「ね、面白そう!」


と無邪気に笑う翼くんに、だいぶ癒されちゃう。


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