だから何ですか?Ⅲ
「前は・・・平気だったじゃねぇか」
吐きだした言葉は自分に向けて。
過去の恋愛はこうじゃなかった。
次の瞬間にはケロッとしていた。
ああ、また仕事だけに集中出来るのだと、していいのだとむしろ開放感に満ちていた。
今はどれほどか?
あれから・・・・1ヵ月・・いや、1ヵ月半も過ぎた。
なのに・・・まだこのザマかよ・・・。
むしろ、もっと強烈に、鮮明に・・・。
この嫌悪がなんなのか知っている。
知っているけど認めたくないと足掻いて足掻いて。
それでもうっかり記憶を振り返り僅かにもその姿を捉えてしまえば___、
『好きですよ___』
腹が減った・・・。
空腹からの、
飢えからの嫌悪。
分かっているのに満たせぬから只々苦しい。
「っ・・・最後の最後まで・・・・振り回しやがる」
『ふざけるな』と、憤りを壁にぶつけてドンと音という形に示して。
結局は・・・・虚しさばかりが降り積もる。
知っているんだ。
何故こんな苛まれるのかも、虚しいのかも。
さっきの言葉だって間違っている。
最後だなんて微塵も思っていなかったし、今だって思っていない。
何一つ自分の中で終わっていない。
女々しいのか?
でも・・・・、
終わらせてくれなかったんだ。
だからと言って継続の仕方も分からぬ記憶。