だから何ですか?Ⅲ
同級生・・・・。
だからあんなに社長と秘書という関係より親密に感じた?
でも・・・親密?
まだなんか違和感を覚える。
これは熱で思考が鈍っているせいか?
もしくは嫉妬の感情がどうしても高城の存在を認めたくない?
そんな無言の内の困惑を読み取っていたんだろうか。
自分の発言に黙った俺に今度は溜め息とは違う息を一息吐き出すと、
「それから・・・」
「・・・・・」
「本当に何もされてませんよ私は。・・・・むしろ・・気をかけて私の事をどこまでも特別扱いしてくれるんですよ」
「・・・・特別?」
「昔から・・・彼の中で私は特別なんです」
「それ・・・どういう意味だ?・・・あいつがお前を好きだって事か?」
「・・・・・・まぁ、そうなんでしょうね。【特別】に」
一瞬。
絡んでいる亜豆の目が遠い目したように感じたのは気のせいか?
どうしても熱でまともでない頭や視界ではいつも以上に全てが鈍って感じる。
話すのがいっぱいいっぱいで物事を深く探り推理する事も出来ない。
それでも、今までの話の中で亜豆が一度も嘘を言っていない事だけは分かる。