だから何ですか?Ⅲ
「・・・・あいつ、」
確認した本分は言葉短に一言だ。
【帰って】
たったその一言の亜豆からのメールに舌打ちを響かせ、亜豆の姿を見透かす様に建物を睨む。
「アホか、こんなメールされたら逆に居座るっつーの」
ストーカーを煽ってどうするんだ。と、手早く自分もメールを作成すると送信して携帯をポケットに放りこんだ。
【分かった。待ってる。】
帰れと言われて引き下がるわけないだろう。
どこまでも困って焦って俺を意識すればいいんだ。
俺がお前にそうであったように。