だから何ですか?Ⅲ
『分かってる』と響かせたいのに、それをしようとすればもれなく感情が決壊しそうで。
違う・・・すでにひび割れの防波堤から少しずつ感情が溢れだしてしまっていて。
その決壊が恐いから・・・、
「っ・・・言う・・・な・・・」
気が付けば堪えるように頭を抱えて項垂れ、視界には自分の陰った足元が映り込む。
そんな間にも止めようのない自分の脈がドクンドクンと強く早く血を巡らせている。
ああ、だって・・・、
そんな・・・、
狡いだろ・・・。
記憶の匂いに甘さが混じる。
今振り返れば確実にその記憶は背後にある。
『自分の声って・・・こんなだったんだね』
そんな・・・誘うような記憶の言葉に振り返ってしまえば・・・
______決壊だ。
「っ・・・・」