だから何ですか?Ⅲ



何もされていないというのならどういう事であったのだろう?


玩具やら人形やらザワザワと気色の悪い言い回しの詳細はどういった物なのか。


そんな疑問は特別間をあけずに音となって自分の耳に入り込んでくる。



「【高城は】亜豆に何もしていないというのが正解か」


「・・・・・高城・・『は』?」


「あいつはむしろ・・・亜豆をどこまでも特別扱いしていただけだ」


「・・・・・・特・・別」


「・・・・その響きも覚えがあるんだろう?」



俺の表情や反応一つで事を理解し確認の為に投げられる言葉には頷く以外にない。


全くもって亜豆はどこまでも事態を偽って口にしていなかったのだ。


こうして第三者からも同じ内容を答え合わせの様に聞かされ再確認は出来たというのにスッキリしない。


特別扱いという名の玩具とは何なのか。


そんな疑問にも、



「お前は高城を見てどう思った?」


「えっ?」


「・・・いや、コレだとニュアンスが違うか。お前が客観的に見た高城像というのか、周りからどういう男だと印象を置かれていたように見えた?」


「・・・・優等生」


「・・・・」


「温厚誠実、品行方正、信頼の厚い優男・・・」


「・・・そうだな。それが【高城】って男だ。誰からも覚えの良い優等生。老若男女、誰からも好かれるように立ち振る舞っている」


「・・・・・」


「下手したら崇拝者までいる。そんな人間の特別扱いの対象になるっていうのは・・・周りからどう思われると思う?」


「っ・・・・・」



そういう・・・事か。


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