だから何ですか?Ⅲ
やっと・・・『特別』である事の意味や残酷性に気が付いた。
誰からも特別視され崇拝される人間の特別枠なんて選ばれた人間とすれば決して優越に浸れるポジションとは言い切れない。
信者であるならどこまでも誇れる居場所であるのかもしれない。
それでも、まったくその位置を望んでいなかったら?
望んでいないのにその位置に置かれ人目に晒され、羨望を通り越した妬みや行き過ぎた憎しみの的にされたら?
「【特別】って言うのはそう言う事だ」
「っ・・・・」
「望んでもいない場所に持ちあげられて、持ちあげられた本人では自力でその場所から降りれない。自分が自分であるだけで否定され妬まれ詰られ居場所すら取り上げられて、その攻撃の的から庇うのもまた【教祖様】だ」
「そんなの・・・・悪循環じゃねぇか」
「・・・・そうだよ。性質の悪いループ。【特別】と位置づけ寵愛するだけで後は周りが勝手に騒いで動く」
「・・・・」
「教祖様のたった一言の言葉で全てが変わる。友だと思っていた人間にすら真実の声は届かず、向けられていた好意や笑顔は消えて妬み恨みの憎しみを向けられるようになる。それを煽るように望まぬ仲介、慰め、庇護を見せつけるようにされてみろ」
「・・・・孤立・・」
「あいつはそうやって楽しんで遊んでいたんだ。亜豆っていう玩具で。学校っていうドールハウスで人形遊びに興じてたんだよ。今は【会社】っていうドールハウスに場所を変え遊んでるってところだな」
そんなの・・・・
ああ、なるに決まってるじゃねぇか。