だから何ですか?Ⅲ




「・・・・疲れたか?」


「・・・・・・」


「いや、・・・なんとなくいつも以上に覇気が無い気がして」


「・・・・・・ああいう場・・・嫌いだからね」



どこが?と聞かれると困る。


それでもどこかいつもより覇気がなく、むしろ消耗して見えた凛生の無表情に案じてみれば、理由としては納得のいく言葉を弾いて小さく息を吐いた姿。


確かに人っ気の多い場所や注目を浴びそうな場は苦手としている凛生だ。


だからこそ今までパーティー関連の付き添いには選ばずにいたのだけども。


なんていうのか・・・弱々しい。


今にもフッとその気配を消してしまうんじゃないかというほどに。


そうして思い出すのは今も記憶に鮮明な【止まっていた】凛生の黒い姿。


一瞬今の凛生にそんな雰囲気を感じたのは纏っている黒いドレスのせいだろうか?


ホルターネックの胸元や背中は露出しない黒いドレス。


それでもその分肩のラインはくっきりと露出して色気を孕む。


髪は綺麗に纏めあげられ、いつもより少し色を増した化粧で艶っぽさが全面。


あの頃の凛生とは何もかもがまるで違うのに。



「凛生?」


「・・・ん?何?」


「あ・・・いや」



思わず呼んでしまった名前は無意識にだった。


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