だから何ですか?Ⅲ
少し感情が入り混じった追及であった。
それに驚愕を見せずに笑みを強めた彼はきっとこんな私さえも愉しんでいる。
私のこの感情が恐れに繋がると信じて疑っておらず、続きを発した際の絶望すらも期待しているような。
ツラリと笑った口元が音を弾くのはそう間もあかず、
「世の中は恐いな」
「・・・・」
「金さえもらえれば見ず知らずの人間に暴行出来る輩がその辺にゴロゴロと居るらしいぞ」
「っ___」
「まあ・・・真っ当に働いて会社に身を置いていれば早々そんな的になる筈もないって言うのに」
「・・・・・」
「せっかく舞い戻った仕事をフイにして女を追いかけることにうつつを抜かしている奴には当然の報いかもしれないけれど」
「・・・伊万里さんを・・・襲ったの?」
「さあ?俺は真面目に社会に貢献して働いていたからね。外で起きたありふれた不幸に彼が巻き込まれていても関係のない事だ」
喉元まで込み上げる感情で内部がじりじりと焼け落ちる。
ありふれた不幸をお膳立てしてそこに巻きこませたのはお前の癖に。
無関係だと嘲笑う顔を横殴りにしてやりたい。
いや、もっと強烈に、二度と笑えぬように徹底的に。