だから何ですか?Ⅲ
少しだけ冷静になった目が左右に順に何度も動き、ゆっくり持ち上がった手が迷いを見せながらも、
「・・・こっち、」
「っ・・・だよなぁぁ!よっしゃ、意見一致!これ、どうよ!?すげぇ出来良くない?もう、この背景とロゴのバランスとか俺天才!?」
「フッ・・・」
「・・・・あ、」
「フフッ・・・アハハハハ、」
「っ・・・・」
力なく、それでも非難の感情なく噴き出された音でようやく自分の理性の回帰だ。
目の前で眉尻下げ眠そうな顔で笑う姿にようやく時間の概念が戻って時間の確認。
捉えるのはすでに深夜の2時過ぎ。
マジか!!と衝撃的時間の経過に仕事の達成感も吹っ飛ぶというもの。
改めて捉えた亜豆はどうやら入浴までもを済ませていたらしく、寝ていて乱れた髪からはシャンプーの匂いがふわりと舞う。
ああ・・・なんか色々と・・・やっちまった感半端ねぇぇぇ!!!
さすがに罪悪感も津波となって押し寄せて、こちらとしてはどうしようもなく焦りに満ちているというのに目の前の姿はただひたすらにクスクスと笑う。
「・・・真面目に・・・悪い」
「浮気相手さんとよっぽど楽しく満足いく時間だったようで」
「っ・・・ああっ、もう、さすがに俺最っ低だぁ~~~」
【浮気相手】と称して出来上がったポスター案をツンツンと突き笑う亜豆とは対照的?
自分のダメっぷりに頭を抱えて項垂れてしまう。