だから何ですか?Ⅲ
そんな事を思い本能の中の欲情にジリっと火花が散ると同時。
亜豆の熱っぽい頬が自分の頬に触れ、すぐに唇同士がしっとりと押し重なって数秒の静止。
まるで柔らかさを測るような間の後にゆっくりと啄み始めた亜豆の唇の動きは焦れったい。
空腹に任せて組み敷いて食らいついてやろうか?
いやいや、先に欲を口にしたのは亜豆の方だ。
優先権も先導権も今は渡して身を任せよう。
そんな結論を下すと焦れったいけれど甘さは充分な亜豆からのキスに浸り、『押し倒されて下さい』の要求のままにか弱い力に押されてキスを交わしながら後ろに倒れた。
舌を絡め舐めて吸って。
未だに一番最初に教えたキスを忠実に繰り返してくる亜豆はどこまでも俺一色だ。
仕掛けてきているのは亜豆の方だというのに、徐々に余裕なく呼吸が乱れ始めるのも亜豆の方から。
熱っぽい息が口内で絡み、唇にかかり、顎に触れ、首筋に赤い印と共に刻まれる。
亜豆は・・・結構キスマークをつけるのが好きだ。
独占欲か何なのか、つける理由やどんな欲求かは知らない。
それでも一度の行為に必ず最低でも一つは俺の体に残していく。
まぁ、俺も負けず劣らず、俺に刻まれたそれなんか比でないほど亜豆の肌に独占欲を刻んでいるのだけども。