だから何ですか?Ⅲ
どうやらチャペル式は堅苦しくなく知人友人のみが招かれた一般的なものであったらしい。
まあ、この後は盛大と言える各会社の重役も来るような宴席だしな。
だからこそ今は素直に友人になどに祝福される気の抜けた式の時間と言えるのだろう。
それでも厳かな式の流れを経て、誓いのキスの時には女性側の席からは鼻を啜るような音もする。
チラリと確認すれば麗生さんの同年代の友人らしき数人が感極まってハンカチを目元に寄せている。
こういう結婚式の時はいつも思うけれど、やっぱり女性からしたら泣けてしまう程の瞬間なんだろうか?
結婚への意識や理想が違うからなのか?
身内でもないのに感極まって泣けるとか凄いな。と思う俺はドライすぎるのか。
他の女子がそうであるなら身内である亜豆はどれほど感極まっているのだろうか?と視線を静かに動かせば、捉えたのは感動も何もないひたすらに冷静な無表情の立ち姿。
・・・ブレねぇ。
いや、号泣しまくってたらそれはそれでかなり驚くけどな。
ってか、どういう気分なんだ?自分と似た姿がドレス着てヴァージンロードを歩くっていうのは。
亜豆もそれなりに結婚式に憧れはあるんだろうか?
不意にそんな今更な事を思い意識をメインの2人へと向けていく。
もうすでに式は終盤。
最後の讃美歌を歌いその間に係の人間がフラワーシャワーの花びらの入った籠を参列者に配り始めている。