だから何ですか?Ⅲ
「小田ちゃーん、」
「っ・・・!?」
絶えず弧を描く口から響いた名前には亜豆の名前を呼ばれる事より驚愕が勝る。
はっ!?と衝撃に打ちのめされながら三ケ月の視線の先に自分の視線も動かすと、『やれやれ』といった表情だけどもまっすぐにこちらに向かってくる小田の姿が視界に入る。
えっ?嘘?なんで?と、戸惑い全開の俺などすでに蚊帳の外?
「待ち合わせはお店でじゃなかったですか?」
「いやぁ、ジェントルな俺としては女の子はお迎えに来たいなぁって」
「三ケ月さん目立つから正直迷惑なんですが」
「あはは、ズバッと言うねぇ。その露骨な不満顔も可愛い可愛い」
いやいやいや、ちょっと待て?
なんか色々と突っ込みどころ満載すぎやしねぇか?
目の前でどこかフレンドリーにやり取りする2人に目が疲れる程視線を交互させたと思う。
三ケ月に不満の表情を見せるもどうやら約束は事実であるらしい小田の対応。
それには何となく変な焦りが生じて、
「えっ?・・・・何?・・・・つきあって、」
「無いです。あり得ないです。御免被ります」
「あ、・・・そうなの?」
「はい、伊万里さんにまだ心はおいてますからご安心ください」
「えっと・・・それはまた別に複雑なんだが、」
「そうだよ小田ちゃん。伊万里君びいきで俺全否定?酷いなぁ小田ちゃん。こんなイケメン捕まえて」
「捕まえた気も捕まえる気も微塵もないんですが?」
「あはは、まぁ、こんな感じのフレンドリーな関係だよねぇ」
そうなんだ・・・そうなんですか。