だから何ですか?Ⅲ
「・・・・亜豆、」
「・・・・はい、」
「・・・ありがとうな」
意識を引き戻そうとしたわけではない。
それでも結果としてそうなった流れの言葉は今まで言わなければと思いつつも言いだす機会を失ってしまっていたモノ。
負の感情の方が前に出てしまっていて、『悪い』なんて響きより優先すべきであったのに。
そんな俺の言葉の真意を探っているのか、まっすぐに見つめてくる亜豆にこちらもまっすぐに視線を絡めてふわりと笑う。
「いつだって・・・お前の言葉に目が覚める」
「・・・・・」
「病んでた思考が心が緩和する」
「・・・・・」
「お前は・・・・本当に俺の最高の支持者だよ」
「・・・・・伊万里さん」
心からそう思う。
かけがえがなく、必要不可欠で大切で愛おしい。
その全てが伝われと言う様に言い切るまで、言い切った余韻まで微塵もその目を逸らさなかった。
くすんだ感情はなく、浄化された直後の本心。
もしかしたらまた同じ葛藤に表情を感情を歪めるのかもしれないけれど、でも今この瞬間は負の感情はない。
あの部屋に捨ておいてきたんだ。
「亜豆が好きだ・・・知ってるだろうけど・・・」
知っていても尚、感謝と共に伝えたい恋情。