once again〜season2〜
ピンポーン

「ん?誰?」

玄関のチャイムが鳴り、布団から顔を出した。

「いいよ。今日は仕事も休みなんだし。放っておいたら帰るよ。涼香」

「あ、でも…」

ピンポーン

また音が鳴った。

「…やっぱり、蓮さん。出ないと…」

「いいって…涼香。邪魔されてたまるか…」

ベッドから出ようとする私の身体を抱きしめ、首や耳にキスをする蓮さんの唇に手を当てた。

「急ぎの用事で誰か来たのかも…」

強引にベッドから抜け出た私は、インターフォンに出た。

「はい」

「氷室です。蓮、いるかな?」

「室長?ちょっと待ってくださいね」

まさか、室長がこんな時間に?
私は慌てて、寝室に向かった。

「蓮さん、室長が来てるん…きゃっ…」

言い切る前に蓮さんに腕を引っ張られ、そのまま私に覆いかぶさった蓮さんは、

「だから、出なくていいって言っただろ?俺が出るからここにいて。こんな姿あいつに見せられるか」

そう言うと、私にキスをして上着を着て、寝室から出て行った。

こんな姿?
変な格好してたかな?と思った私は、近くにあった鏡を見た。

やだ…
蓮さんがつけた印が、私の白い肌に赤くいっぱいついていた。
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