once again〜season2〜
父の発言に、私も瑠璃もびっくりしてしまった。まさか母まで説得していたなんて。
この間、会食の時に園田さんから注意をされているから、と話をしていた事をさっき聞いたけれど、母の事までは聞いてなかったから、私もまた驚いてしまった。

「この間、注意したって聞いたのは、この事だったのね、言ってくれたのね？お父さん」

「そうだ、あいつも何がなんでもビジネスにしようとするからな、怒ったんだ。いい加減にしろと」

瑠璃はまだ聞いてなかったみたいで、父からの言葉に驚いていた。

「涼香はその事でここに？」

「ううん。まぁ、その事もあったんだけど、全くの別件でね。今日はここに来たの」

それから、父と瑠璃とで話をした。

瑠璃も父の行動に驚いていたけれど、父が言ってくれなかったら、大変だったわよ！と。

ほんと、兄さんには困ったものだわ。
他の事で、動いてもらったけれど、それとこれとは別。

とりあえず、結婚式は回避出来たから二人とも安心していた。

それから兄が帰ってきたのは、私達が帰ろうとしていた時だった。

「なんだ、お前ら来てたのか…親父に用事か？」

私達は、話を蒸し返すわけにはいかず、父に会うのが理由と言って早々に話を切り上げ、家に帰った。

< 13 / 260 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop