once again〜season2〜
「こんな夜にどうした?何かあったのか?」

電話の声が心地よかった。
ずっと聞いていたい…そう思わせる声。

「あ、あの…今度、食事でも?って言ってましたよね。いいお店教えてもらったんで、どうかなと思いまして…」

おかしかったかな。
おかしくなかったよね…ちゃんとさりげなかったよね?

噛みそうになりながら、言葉を繋げた。

「ふっ、俺から誘うつもりだったのに、佐伯、君から誘ってくれるなんて、嬉しいよ。今週末は空いてるかな?」

「は、はい。大丈夫です」

「じゃ、今度の土曜日の夜、今回は俺のお勧めのお店でいいかな?君が言ってくれた所は、その次でって事で」

「え?あ、は、はい」

上手く丸め込まれたような気もしたけれど、ちゃんと誘えた事にホッとしていた。

今週末かぁ。
ん?

……あ?

「あああ!!今週末って明後日じゃない!」

電話を切ってから、今週末が明後日……だという事に気がついた。

どうしよう。

ど、どこのお店行くの?
服…
あー!髪もバサバサ!
美容院も行かなきゃ!

「はっ!明日普通に仕事じゃん!あーん、どうしたらいいの!」

その晩、私は寝る事が出来なかった。
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