星空電車、恋電車

「じゃあ本当に仲がいい男友達？？」

「・・・それ以外に何があるんだよっ！？」

呆れる京平先輩の顔を見ていると、やっぱりただの勘違いみたいなので素直に「すみません」と謝っておいた。

「でも先輩たちって違う大学なのにそういう意味じゃなくても仲がいいんですね」

「まあな。でも、そんなに会ってるわけじゃない。連絡だってたまにだよ」

ふうん。
ーーーいいなあ。

「おい、連絡先交換しようぜ」
不意に京平先輩がスマホを取り出した。

「何で？」

「いいじゃんか。先輩後輩だろ」

「そうでしたっけ？」

「そーだろーがっ」
私の冗談にまたムキになるところが笑える。

「もう樹との問題は解決したんだろ？じゃあいいじゃん」ほれほれとスマホを差し出してくる。

私も酔っていたし明るく軽い京平先輩の様子にまあいいかという気分になり「はいはい」とライン交換をした。

もちろん「しつこかったらブロックしますからね」と釘を刺すことは忘れずに。
「ひでぇ」という声はスルーした。