旦那様からのI LOVE YOU「 雪菜偏」
12月、1月、2月、3月 
指折り数えて4ヶ月。
大夢も少しずつ不安になってきた。


「少し長くないか?流石に!」


初めはイラついていたが、少しずつ
気になり出すと、止まらなくなった。


雪菜のブロックを解いてみる。
さすがに此方からかけるのは男の
プライドが許さない。
しかし、もう4ヶ月近い。



雪菜のアパートに様子を見にやって
きた。
部屋の明かりはついている。
ホッとしつつ、マンションに帰る
しかし
一向に連絡はない。 


雪菜の番号とにらめっこしつつ三時間。

「え~い!! いつまで拗ねてんだよ。
 馬鹿か?」

遂に雪菜の番号を押してみた。

「あなたのおかけになった
 ««ブチッ»»»」 
何度かけ直しても同じアナウンスが
流れる。

携帯変えたのか?
俺に相談無しで機種変更?許さん!!


まさか!
ある不安が大夢の脳裏をよぎった。

走って雪菜の部屋のチャイムを押す 。

「はあーい。」呑気な声を聴いて
 大夢は怒りマックスになる。

「💢お前💢いいかげんにし・・・。」
 言いかけた言葉を飲み込んだ。

中から出てきたのは
全く知らない女だった…

彼女をみて・・・呆然となる。
     ウツ

「すみません、部屋間違えました…。」
 あれ?あ・・・れ?
 部屋番確認するが間違いない。

頭が回らない。混乱状態 落ち着け 落ち着いて考えろ!!

大家さんに聞いてみる。
ハァーイ、ハイハイ、
«よっこらしょ。»


「え、雪菜ちゃん?12月いっぱいで
出ましたよ。
理由は聞いてないけど?

 さあ?″どこいったやら。いい子
だから私も居てほしかったん
だけどね。」
 大家さんは、残念そうに呟いた。


会社が終わり飲み会の誘いを断り
雪菜の会社まで車を走らせる。

 「何かあったんだな!!」


俺に会いに来た日、珍しいと思っ
たんだ、喧嘩した次の日だったから
あいつがしおらしく、あやまりに来
るなんて考えたら不自然だ。


そうだ、謝りに来たと思ってた、
しかし簡単に許す程俺は、大きな
器じゃない。
俺に何か話があって来たのか?
クッソー、ハンドル握る手に力が入る。



雪菜の上司にアポを取りつけた。
受付を通るとやけに視線を感じる
まあ!何時もの事だ。

応接室で部長を待つ。

「いゃあすんません、すんません。
 大手企業の課長さんが
 何の用事でしょう?」
 人の良さそうななほっこりした
部長が現れる。

大夢は名刺を渡し
「実は雪菜の事で来ました。個人的
な事ですみません。」

「え‥っと、どんな関係ですか?」

「婚約者です。」
 「え~!!こ、婚約ぅ~者?」

「雪菜に彼氏がいたとは?。」

部長の声は、驚きの余り外まで
聞こえた。
エ~エ~雪菜に彼氏ぃ~
外野が五月蝿くなる。

「雪菜は会社に来てますか?」

   「君?彼氏?ほんとに?」

「勿論です…少し喧嘩をしてちょっと
 こりらせようかと、連絡しなかっ
たら引っ越した後で、アイツ気強
いし本気入れてお灸すえようと
思って!!」
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