高温少女にご用心
ただでさえなれない男子を目の前にして、ドキドキしすぎてなんか熱くなってきた…。
「ダメだよ、シンジ。女の子には優しくしないと。」
その男子の横にいつの間にか眼鏡をかけた男子がやって来て、私を助けてくれた。
「はぁ?いじめてねーし。こいつがよそ見してっから…。」
「とか言って、こっそりスマホいじってたくせに。」
眼鏡男子の言っていた通り、シンジの手にはスマホが握られていた。
「ちょっと確認してただけだろ?こいつが悪い。」
私を指差すシンジ。
「まだそんなこと言って…。ごめんね、こんな奴気にしないでゆっくりしてってね。」
眼鏡男子は呆れた様な表情の後、私に優しく微笑んだ。
「…いえ、大丈夫です。私も悪かったので。気をつけます。」
眼鏡男子に軽くペコッとお辞儀して、2人の横を通った。