ダメ女
破壊
次の日、明美の弟が持ち帰れなかったお土産を届けてくれた。

明美は、ロールキャベツを作っていた。

YouTubeを見たり食事をしたりして楽しい時間を過ごすはずだったが、

途中で明美が僕と○○のプリクラを出して来た。

温度が下がった。

「どういう事?」

「少しの間付き合ってた。」

「普通捨てない?」

いつもの明美とは違う雰囲気だった。

弟は、加勢する形で

「派遣社員なんですよね?姉から聞きました。」

と言ってきた。

「うん。」

「うちの両親が少し勘づいてましたよ。どうするんですか?これからの生活?このアパートも相続したら改装費用だったりしてお金がかかるんですよ。」

僕は、頭の中が真っ白になった。

色々言われたが弟が帰るまで何も口から言葉が出なかった。

次の日、  

「明美の弟にうちのアパートや仕事の事言われる筋合いないよね?」

と僕は、明美に聞いた。

「ごめん。これから会って謝らせるから。」

と明美は言った。

僕の怒りは頂点を越えていた。

明美は、一人で帰って来た。

「弟は?」

「謝ってた。もう口出しはしないって言ってた。」

「弟を連れて来て謝らせて。」

「でも…本人が恐がってて。」

僕は、明美に始めてキレた。

「連れて来いよ!」

「分かった…家に行って来る。」 

僕は、ただ、謝って欲しかった。

僕は、無意識に物置小屋からバットと竹刀を持って来た。
 
殺してやりたいと思ってしまった。 

明美から電話が来た。
 
【恐くて行けないって。】

【弟、電話に出して。】

電話を代わった弟は何も言えずにいた。

【お前さ、彼女がいるだろ?】

【はい。】

【俺がお前の彼女ブスだなって言ったら嫌だろ?】

【はい。】

【お前は俺に同じ事したのも同然なんだよ。】

弟は、何も言わずに明美に代わった。

僕は、マグマのような怒りを発揮してしまった。

この時○○が押さえてくれてたら僕は、冷静に戻れたかな?

僕は、破壊の大魔王になった。

謝りに来ない弟に今まで蓄積された怒りをぶつけた。

明美の両親に電話し、明美に弟の自宅に案内するように言った。

バットと竹刀だけは置いて行ってと明美に懇願されたので置いていった。

夜だった、僕は、明美に文句を永遠と続けて近くにあった消火器を草むらに投げ捨てたりした。

弟のアパートが見えた瞬間、弟の車は駐車場を出て行った。

僕は、弟の部屋の扉を蹴ってインターホンを蹴りあげて壊した。

明美の祖母にも電話した。

明美の携帯電話で…しかし、明美の祖母はいい加減な態度だったので地面に携帯電話を投げつけようとしたが明美に止められた。

翌日、警察に僕と明美は連れて行かれた。
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