5人の王子とお姫様!
私が勝手な行動をしたから怒ってる……?
聖が怒っている理由がようやく理解できて、問いかけの答えを探して首をひねる。
「一人でどうにかできると思った?」
ううん、と首を振る。
「人に話しかけるのを躊躇していた?」
それは、少し微妙な線だけど……やっぱり違うと首を振る。
「じゃあ、どうして?」
どうして……って、それは。
「分かんない、けど……見てたくなかったから…」
「…?」
言葉の意味を考えているのか、私の言葉に今度は聖が首をひねる。
「だって、じゃあ……聖は笑って見過ごせるの…?他の人みたいに、当たり前なことだって言って」
「っ…!」
「聖だったら、どうしてた?」
明らかに驚いた顔で聖は、覗き込んだ体勢から背を伸ばして、数歩離れる。
また高い位置に立った聖の顔を見上げると、目を大きく見開いている。