5人の王子とお姫様!

お節介も程々に




【聖side】



パーティーから一夜明けた今朝。


きっかり5時半に降りてきた僕は、既に朝食をとり終え、おそらく昼近くまでは起きてこないだろう困った寮生たちのため、少し早い昼食の下ごしらえに励んでいた。


一旦頭を整理しようと、肉をこねる手を止める。



というのも、昨日の件がどうも気になってしまって調理に集中できないのだ。


こんな状態で怪我をしないばかりか、よく朝食なんて作れたもんだ。


習慣とは本当に恐ろしいと思う。




昨夜、早々に部屋にこもってしまった天音ちゃんをあれ以上言及するような事はしなかった。


心配はもちろんあったけれど、スッキリした面持ちの彼女を見ていたら大丈夫そうだと判断した。


危なっかしいところはあるけど、僕が後をついて甲斐甲斐しく世話を焼くほど、彼女は子供じゃない。


ただ少し、感情表現が下手で馴染むのに時間がかかってしまうだけだ。


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