5人の王子とお姫様!
理沙子姐さんなら、きっと…一人でも平気だと思うけど。
何だかすごく、嫌な感じ。
ぎゅ、と壁に寄りかかる指先に力を込める。
「もぉ、そーんな釣れないこと言わないでよねっ」
「ウチらはあんたに会えて嬉しーんだけど挨拶なしかよ?」
一瞬、時が止まった気がした。
全ての動きがスローモーションのように流れて、目を限界まで見開く。
ドクリ、と心臓が嫌な音をたてて、鼓動がどんどん速くなっていく。
頬が引きつるのを感じた。
息が、うまくできない。
どうして、また……こんな場所で……
運が悪いのか、どうなのか。
偶然、なんて言葉で片付けられない。
けど、もしかしたら。
さっきのトイレで女の子たちの会話を聞かなかったら。
それを手掛かりに、自分の心配性と好奇心が勝ってなかったら。
ううん、もっと根本から。
聖が今日の出かけることを計画してなかったら。
もしかしたら……
自分がここにいる事も、なかったかもしれない。