5人の王子とお姫様!
逃げたい。
けど理沙子姐さんが、まだ……
どういう関係か、なんて考える暇もないくらいの怯臆が脳を支配して動けない。
足がガクガクする。
なんとか踏ん張って、一歩動かすことができたけど。
パキリ。
小枝を踏む音が思いのほか大きく響いて、慶太たちがこっちを一斉に向いた。
同時に頭を引っ込めるけど、もう遅い。
「分かってんだぜ?コソコソしてる奴さっさと出てこいや」
野太く低い声に小さく漏れそうになった悲鳴を必死に抑える。
体は硬直したみたいに、また動けなくなった。
「慶太が本気だからさぁ、早く出てこないとどうなっても知らないからねぇ?」
美奈江の言葉に、びくりと肩が体が跳ねる。
どうしよう。どうしよう。
ドクドクドク、と焦るたび心臓の音が高く大きく、激しくなって。
頭の中が真っ白になって、何も考えられない。