5人の王子とお姫様!
嗚咽を押し殺していると、真後ろから無情な声がかけられた。
「よお、逃げるなんてお前にしちゃ頭の悪りぃことしたな。なあ?柳瀬」
見つけた、と言わんばかりに、その存在を見せつけるような気配を感じて反射で振り向こうとする。
その直後、ぐりんと強制的に頭を戻された。
瞬間、また抱き締められる。
離れようとしたら、強い力で押し戻される。
もう、何も見えなくなった。
あった、かい……。
唇を結んで素直に応じると、押さえつけてた力が緩んだ。
「あ?誰だよてめぇ」
「……忘れたんなら別に思い出さなくていい。俺も胸糞悪りーし、お前に思い出してもらいたくもねーよ」
殺気立つ慶太に、同じくらい好戦的に応える楓斗。
冷や汗が流れた。
「あぁ?てめぇ舐めてんのかぁ?」
「あんまカリカリすんなよな、慶太」
単純に噛み付く慶太を加奈が宥める。