5人の王子とお姫様!
「んー、私は覚えてるけどなぁ〜。あれだよねぇ、お人形ちゃんにくっ付いてたイケメン」
「臭い。近寄るな、こいつが怯える」
「ひっどーい」
言いながらも、憤慨してる様子がない美奈江の、ふり掛かった香水と同じくらい甘ったるい声に吐き気がする。
楓斗を落としにかかってる…って、分かった。
ちょっと貶されて、けどそれで諦めるわけない。
「そんな子やめてさぁ、あたしと遊ばなぁーい?」
楓斗、行ったら……どうしよう…。
急に不安に襲われて、指に力を込めて楓斗の服を握りしめる。
きっと、気付いてて楓斗は、何も言わなかった。
代わりに、おかしなものを見たように鼻で笑う。
「は?なんの冗談だよ。俺、女は嫌いだけど、お前みたいな尻の軽そうな奴はもっと嫌い。
言動とかマジで気持ち悪りぃし、耳障りだし。今時そんなのに引っかかる男なんていねーだろ。よく今まで気付かずやってきたな。てか、馬鹿じゃねーの?」