秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
中に入ったらほんとに何もなかった。
小さなこたつと小さなベッド。そしてパイプのハンガーラックに何着かの服がかかっていた。

「借金があるってこういうことなんだな・・・」

「うん。わたしと佑介じゃ住む世界が違うんだよ。佑介とつきあうなんて恐れ多いことなの・・・」

「それは違う。逆だよ。
お前の方がすごすぎて、俺の方がお前とつきあうレベルじゃないような気がするよ。だって、お前は借金を返したんだから。
俺にはそんな真似できない。
尊敬するよ。お前を・・・。」

「佑介・・・」

「こんな俺でもいい?おまえに見合った男になれるように努力するから・・・」

「いいに決まってる。」

「華・・・。俺んとこ来る?」

「え?」

「一緒に住むってこと。」

「わたしも・・・借金なくなったからもうちょっといいとこに引越を考えてたところではあるんだけど・・・」

「なら、一緒に住も。」

「うん・・・考える。」

「あんまり気すすまないの?」

「そうじゃないけど・・・一緒に住むってことは人事にもバレるってことだよ。いいの?わたしと住んでるってバレても?」

「俺は全然いいけど?」

何が悪いってんだよ?俺なんかその先のことまで考えてるっての。

「もうちょっと考えさせて。」

え?ダメなの・・・?

俺は反論しようとしてやめた。華にとってはなんかおっきいことなのかもしれない。

「わかった。じゃぁとりあえず、明日な。」

「うん。でも、会社では内緒だよね?」

「そうだな。とりあえずは。」

俺は全然バレてもいいけど・・・。
でも、華が嫌なら仕方ない。
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