秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
「年明けからほんとのお前がみんなに見られるわけか・・・。複雑・・・。」

「え?」

晩御飯を2人で用意しながら佑介がつぶやく。
今日は昨日のシチューとサラダ。ガーリックフランスパン。
佑介はサラダを和えていた。

「かわいいお前をみんなに見て欲しいって思うけど、でも他のやつに見られたくないっていう気持ちもあったりでさ。特に崎本とかな。」

「あー、でも崎本さんには前一回・・・。」

「前一回?何?」

佑介がサラダボウルをテーブルに置いたところでこちらを見る。
目が怖い・・・。

「いや、あの・・素顔を見られてる。」

「はぁ?なんでたよ?」

怒ってる・・・。

「一度、数字合わなくて長い残業したことがあったの。一年くらい前かなぁ?
で、残業する前に気合入れようと思って開明ビルの横のマキシーコーヒーで眼鏡とマスク外してコーヒー飲んでたら、ちょうど崎本さんがはいってきて・・・。」

「ふぅん。じゃああいつの方が先に華の素顔見てるってこと?」

「あー。まぁそういうことになるかも?」

「ムカつく。」

佑介はブスッとしてシチュー鍋の火を止めた。
フワッとわたしを抱きしめる。

「華。お前はさぁ。わかってないかもしれないけど、ほんとはめちゃくちゃかわいいんだ。だから心配・・・。
崎本なんて明らかにお前狙いなのバレバレだし。」

「でもわたしは佑介しか見えてないから大丈夫。」

「うん。それはわかってる。けど・・・崎本としゃべってたら妬く・・・。」

「仕事だからしゃべらないわけにはいかなくて・・・」

「わかってる。けど、ムカつくんだよ。だからキスする。」

甘いキス。
夜ごはんのまえにもしかして・・・って思ったけど佑介は言った。

「さ、食べよ。夜は長いんだし。あとにとっとく。」
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