秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
そして、次の週、俺がシンガポールに飛んでいる間に辞令が出た。

『瀧佑介 海外事業部1課 課長
崎本拓海 海外事業部2課 課長
岸田伸介 海外事業部 次長
宇野健二 香港支社 支社長 を命ずる。』

崎本もかよ。海外事業部2課の課長だった宇野さんは香港か・・・。

忙しくなるな。
とりあえずはライラックの件だ。


契約はとれたが、軌道に乗せるまでは課長の仕事とライラックの件を両方やらなくちゃならない。おそらく、夏くらいまではかかるだろう。

軌道に乗れば1課の海藤《かいどう》に引き継ごうと思っていた。
海藤は2年目の若手の営業マンだが、かなりのやり手だ。

これからは俺がやってた仕事をやってもらわなきゃならない。


契約がとれて、しばらくたったある日、成田ホールディングスの小早川から会社に連絡が入った。

『ライラック社おめでとうございます。』

『あぁ。当然。』

『いいますね。』

『自信あるから。』

『・・・返す言葉もありません。あの・・・』

『なに?』

『今度飲みに行きません?』

『断る。』

『なぜ?彼女一筋なんですね。』

『そういうことだよ。じゃぁな。』

華以外の女なんてどうでもいい。
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