触れられないけど、いいですか?
「大学生の頃、日野川グループの創立周年記念パーティーがあってさ。とあるホテルの会場を貸切にしてグループの関係者や来賓がたくさん集まるパーティーだったんだけど、父に言われて俺もそれに参加してたんだ。
ただ実はその頃、父と喧嘩中だったんだよね」
「喧嘩?」
「うん。実は俺、その頃は日野川グループの仕事とは別に、他にやりたいことがあって。うちの会社を継ぐことが自分にとっての正解なのか分からずにいたんだ」
「やりたいこと……?」
「俺、海外が凄く好きでさ。色んな国を訪れたいと思ってたし、ITをもっと学んで現地でオフィスワークしたいっていう願望もあったんだ。でも俺は日野川家の一人息子で、日野川家を継がないといけない。それはちゃんと分かっていたつもりだったんだけど、自分の気持ちも大事にしたくて、父に話してみた。そしたら父が真っ向から反論してくるから、それが原因で父と生まれて初めて喧嘩したんだ」
そんなことがあったんだ……。
翔君は、何の迷いもなく日野川グループの仕事を継ごうとしているのだと思っていた。
そんな過去があったなんて、全然知らなかった。
ただ実はその頃、父と喧嘩中だったんだよね」
「喧嘩?」
「うん。実は俺、その頃は日野川グループの仕事とは別に、他にやりたいことがあって。うちの会社を継ぐことが自分にとっての正解なのか分からずにいたんだ」
「やりたいこと……?」
「俺、海外が凄く好きでさ。色んな国を訪れたいと思ってたし、ITをもっと学んで現地でオフィスワークしたいっていう願望もあったんだ。でも俺は日野川家の一人息子で、日野川家を継がないといけない。それはちゃんと分かっていたつもりだったんだけど、自分の気持ちも大事にしたくて、父に話してみた。そしたら父が真っ向から反論してくるから、それが原因で父と生まれて初めて喧嘩したんだ」
そんなことがあったんだ……。
翔君は、何の迷いもなく日野川グループの仕事を継ごうとしているのだと思っていた。
そんな過去があったなんて、全然知らなかった。