触れられないけど、いいですか?
「あ、あの、霜月さん?」

気付かれたくはないけれど、背中には冷や汗が伝い、心臓も早く動いている。

いくら触れられるのが平気な相手とは言え、この雰囲気は嫌だな……しかも、何となく顔も近いし……。


思い切って〝離れて下さい〟と言おうとしたその時、霜月さんが口を開いた。




「俺、さくちゃんのこと本気だし、諦めてないから」
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