触れられないけど、いいですか?

プレゼントって、一体何のことだろう。

家の前まで到着した私は、急いで玄関の扉を開け、中に入る。


すると、見覚えのない革靴が二足、玄関に並んで置かれていることに気付く。

足のサイズからして男性のものだろう。そう言えば、しっかり確認はしなかったけれど、車庫に私の知らない車が一台停まっていたような気がする。

お客様だろうか。
そう思うも、胸騒ぎはどうも収まらない。

その時、物音に気付いたのか母がリビングから出てくる。


「さくら」

母は神妙な面持ちで私の名前を呼ぶ。


「帰ってきてくれて良かったわ。すぐにリビングへ行って」

「誰か来てるの?」

私の質問に、母は答えない。何て答えたらいいのか分からない、と言いたげな表情だった。


とりあえず、母に言われた通り、私はリビングへと足を運ぶ。

すると、そこにいたのはなんと。


「しっ、霜月さん……⁉︎」
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