触れられないけど、いいですか?
「さくちゃんと日野川さんが、ホテルスリジエで結婚式の打ち合わせするって言ってたからさ、優香に連絡取って、さくちゃんと婚約者の様子を教えてって頼もうとしたんだ。政略結婚だって言ってたし、俺が入り込む余地もあるんじゃないかなって思ったから。
そうしたら、さくちゃんの婚約者が、優香の片想いの相手だっていうことが判明したんだ」
……あくまで軽い口調で飄々とそう話す霜月さんだけど、私にとっては重大事件だ。
「……あれ? でも、優香さんと翔君は幼馴染みで子供の頃からずっと一緒に育ってきたって言ってた。その優香さんと霜月さんが従兄妹ってことは、翔君と霜月さんも面識があるってこと……?」
私のその質問には、霜月さんのお父さんが答える。
「霜月グループの本社は関西にありまして、優斗は子供の頃から関西育ちなんです。なので東京育ちの優香とは、幼少時代は時々会うくらいで、日野川グループの御子息と優斗に面識はありません」
「そうですか……」
翔君と霜月さんに面識がないのは良かったけれど……心の中には黒い霧が広がって晴れない。
だって、霜月さんの話から推測するに、霜月さんと優香さんが手を組んで、二人して私と翔君の仲を邪魔をしようと計画してたってことでしょ?
そんなの酷過ぎるよ。
そうしたら、さくちゃんの婚約者が、優香の片想いの相手だっていうことが判明したんだ」
……あくまで軽い口調で飄々とそう話す霜月さんだけど、私にとっては重大事件だ。
「……あれ? でも、優香さんと翔君は幼馴染みで子供の頃からずっと一緒に育ってきたって言ってた。その優香さんと霜月さんが従兄妹ってことは、翔君と霜月さんも面識があるってこと……?」
私のその質問には、霜月さんのお父さんが答える。
「霜月グループの本社は関西にありまして、優斗は子供の頃から関西育ちなんです。なので東京育ちの優香とは、幼少時代は時々会うくらいで、日野川グループの御子息と優斗に面識はありません」
「そうですか……」
翔君と霜月さんに面識がないのは良かったけれど……心の中には黒い霧が広がって晴れない。
だって、霜月さんの話から推測するに、霜月さんと優香さんが手を組んで、二人して私と翔君の仲を邪魔をしようと計画してたってことでしょ?
そんなの酷過ぎるよ。