触れられないけど、いいですか?
「どうしても嫌なら、断ったって良いのよ。断ったからといって、何がどうなる訳ではないのだから」
母は、私が政略結婚を嫌がっていると思っているのかもしれない。母の気遣いには素直に嬉しくなるけれど、
「ううん、違うよ。嫌な訳じゃ、ないよ」
私は首を横に振る。そう、嫌な訳じゃない。翔さんが私を選んでくれたことも、驚いてはいるけれど嬉しくもある。
それでも、だから結婚しますと即答出来ない自分もいる。
……それはきっと、翔さんが優しい人だったから。私に好きになってもらえるように頑張るだなんて言うから……。
その優しさが、私にとっては苦しいものなのだ。
「そうだ。明日、二人で食事でもしてきたらどう?」
名案を思いついたと言わんばかりの様子で母がそう言う。
「食事?」
「そうよ。二人きりで会ったら、また分かることもあるんじゃないかしら? ねえ、お父さん?」
母の提案に、父も「まあ、良いんじゃないか」と返す。
「お返事する前に二人で会うなんて、あまり聞いたことないけど……」
「問題ないわよ。デートだと思って楽しんできなさい」
「そうだな。じゃあ、父さんの方から連絡しておこう」
……その後父を通して、翔さんからも明日の食事についてOKのお返事をいただいた。
デートだなんて……母が変なことを言うせいで意識してしまうじゃないか。
……それよりも、翔さんに今日のことをきちんと謝らなければ……。
母は、私が政略結婚を嫌がっていると思っているのかもしれない。母の気遣いには素直に嬉しくなるけれど、
「ううん、違うよ。嫌な訳じゃ、ないよ」
私は首を横に振る。そう、嫌な訳じゃない。翔さんが私を選んでくれたことも、驚いてはいるけれど嬉しくもある。
それでも、だから結婚しますと即答出来ない自分もいる。
……それはきっと、翔さんが優しい人だったから。私に好きになってもらえるように頑張るだなんて言うから……。
その優しさが、私にとっては苦しいものなのだ。
「そうだ。明日、二人で食事でもしてきたらどう?」
名案を思いついたと言わんばかりの様子で母がそう言う。
「食事?」
「そうよ。二人きりで会ったら、また分かることもあるんじゃないかしら? ねえ、お父さん?」
母の提案に、父も「まあ、良いんじゃないか」と返す。
「お返事する前に二人で会うなんて、あまり聞いたことないけど……」
「問題ないわよ。デートだと思って楽しんできなさい」
「そうだな。じゃあ、父さんの方から連絡しておこう」
……その後父を通して、翔さんからも明日の食事についてOKのお返事をいただいた。
デートだなんて……母が変なことを言うせいで意識してしまうじゃないか。
……それよりも、翔さんに今日のことをきちんと謝らなければ……。