触れられないけど、いいですか?
「んっ……ふぅ……」
ホテルの一室に、私と翔君の荒い息遣いだけが聞こえる。
電気は消して薄暗い空間なのに、それでも死ぬほど恥ずかしい。彼に脱がされ、下着も纏っていない身体なのに、体温はどんどん上昇していく。
「さくら」
時折名前を呼ばれるその声が、愛おしい。
肌と肌がぴったりとくっついて、それだけで彼と一つになったような感覚になる。
「は……翔君……」
「……痛かったら言ってね」
すると、ゆっくりと。今まで感じたことのない重い痛みが下半身から押し寄せてくる。