兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
ずいぶん昔の夢を見ていた気がする。



夢の中では、パパとママと手をつないで歩いていた幼い自分に戻っていた。



ハッと目を覚ますと、お通夜の会場ではなくて、小さな和室に寝かされていた。



「美衣、大丈夫……?」



心配そうにのぞきこむ誠也の顔があった。



「あれ、私……」



「親族の控え室だよ。
美衣、お焼香しようとして倒れた」



「そっか……」



まだ状況がつかめないけど、親族の控え室にいるのは、私と誠也だけだった。
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