一匹狼と野良猫。
詰まる言葉。
上手く伝えられないもどかしさ。
「全部言ったら.......引かれると思って、
だから言えなくて......
だから、決して、滉牙さんや玲花さんの
せいじゃないんです......」
目がじわぁっと熱くなるのを感じ俯くと、
未だに置かれた手はゆっくりと前後に動く。
「........聞いて、くれますか?
今までの、私の全部」
怖くて震える声。
やっと、やっと信じたいと思った人。
けれど、顔が見れない。