一匹狼と野良猫。


「手でこうやってこねて.....」



そう言って彼は手本を見せてくれる。

目の前には綺麗な横顔。

時折、ピアスがキラッと輝いて綺麗。



「こんな風に......って、ちゃんと見てた?」



不意に振り返る彼に我に返り、

コクコクと頷く。

彼はまた微笑み、じゃあお願い。と渡してくれた。



そっと触れる。

なんとも言えない感触に戸惑いながら

見様見真似に混ぜていく。



「そうそ、上手」



滉牙さんは褒めてくれて、嬉しくなる。

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