上司との結婚は致しかねます

 会社に行くとあの鬼課長が休みだと聞いた人達がざわめいていた。

「大丈夫なの?高宮課長。」

 コソッと私のところへ来た沙羅さんに苦笑する。

 私に大丈夫って聞く沙羅さんといい朝のメールを私からだと見抜く小塚さんといい、私が彼と同居していることまで話してあるのかなぁと驚くやら呆れるやら。

「辛そうではありますけど、大人なので大丈夫なんじゃないでしょうか。」

 心配ではあるものの、朝、会話した感じは話し方もシッカリしていたし、きっと大丈夫だと思う。

「あの鬼かロボットかって人が休むんだもの。
 みんな驚いてるわ。」

 そう言われて初めて気づいた。
 私の記憶の中で病気で休んだことはおろか、有休……使っていたかな。

「ま、彼も人間だって、ここ数日驚くようなことばかり起こってる。
 笑ってる顔を見るなんて天地がひっくり返ってもないと思ってたわ。」

「ハハッ。そうですね。」

 沙羅さんへ曖昧な笑顔を向けると彼女は自分の席へ歩いて行った。


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