上司との結婚は致しかねます

 午後から部長と次長に呼び出された。

 下っ端の私へは高宮課長を通して仕事の話も何もかもをしていたから、直接お話しする機会はないに等しい。

 なんだろうかと緊張しつつも呼び出された会議室の扉をノックした。

「入りたまえ。」

「失礼します。」

 中に入るとニコニコしたお2人がいて「まぁまぁ座りなさい」と席を勧めてくれた。

「高宮くんの調子はどうだね。」

「調子……ですか?」

 でっぷりとした次長とスマートな部長。
 なんだかちぐはぐのコンビは実はやり手だという噂。

 そんな2人ににこやかに聞かれても気が気ではない。

「隠さなくてもいいよ。
 高宮くんから聞いてるから。
 あの、高宮くんが人事に口を出すから何事かと思ったけど。」

「いい方向に変わりそうだから私達も許したんだよ。」

 何をどこまで話していいのか。
 私の下手な一言が高宮課長の進退に影響しないかとビクビクする。


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