犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



「愛情...。感じた、よ?
だけど...こうもあっさり立ち去られたら夢だったんじゃないかって思ってきちゃう。」



私がそう答えると、美和も少し困った顔をした。でも、その後ろから白川さんが私を説得するように声をかけてくれた。



「もりやちゃんが感じてるなら、それはきっと本物だと思うよ?
その時の空気感は本人にしか分からないからね?
浅香くん、今は新作コスメの件で忙しいし、何か考えがあるのかもしれないし。
待ってみてもいいんじゃないかな?」




そういったあとに、「信じて待つってことも恋愛には大事なことよ?なかなか、難しいけどね。」と白川さんらしい言葉を付け加えた。



「そうよね!
もりやちゃんが感じてるならきっと、浅香くんはもりやちゃんのこと思う気持ちがあるはずよ!

ふたりの関係が1歩進んだと思っていいんじゃない??」



柳原さんもなんとなく気持ちの整理がつかないままの私に前向きな言葉をかけてくれた。


私のためにたくさん話を聞いてくれて、たくさんアドバイスをくれる3人に感謝の気持ちを伝えたくて、目いっぱいの気持ちを込めて「ありがとうございます」と言うと、3人はうんうんと微笑んだ。




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