彼の溺愛はわかりづらい。
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――グゥー
「え、何今の。あんたのお腹鳴った音?」
「あぁ、悪い」
「生理現象は仕方ないし。どーする?もうお昼だし…帰る?」
「そーすっか。まだ、夏休み初日だしな」
「うん」
夏休み中、予定なんてほぼほぼ無いからなぁ。
暇なんだよな、超ヒマ。何すっかな。とりあえず宿題は7月中に終わらせたい。
「…アイスは、デザートでいいか?」
「それって、お昼ご飯も一緒に食べるってこと?」
「当たり前。一緒にいるんだし」
なんだその俺様的発言は。
…これを言ってたのが顔面偏差値普通以下のヤツだったら、「それが許されるのはイケメンだけだぞ」なんてツッコミを入れたいところだけど。
…様になっちゃってるから、それはそれで目の保養というか。
「じゃあ私、ファミレス行きたい。ハンバーグ食べたい、ハンバーグ」
「うわっ…ガッツリ系いくんだ…。俺はあっさりがいいな…。そうめんあっかな、そうめん」
「完全に夏バテメニューじゃんか」
そこそこ健康そうな見た目に反して意外とひょろいところもあって、そこがちょっと気の毒に思ったりはするけど、医者じゃないから治すこともできないし。
…でも、そこは「ギャップ萌え」ってことにすれば解決だと思う。