秘匿されし聖女が、邪に牙を剥ける時〜神殿を追放された聖女は、乙女ゲームの横行を許さない
「全くです。年若い令嬢とカフェ?ブティック?歳を考えて下さいよ。少し不気味ですし、変な噂が立ちますよ。ルビネスタ公爵が自分の子ほどの若い令嬢を囲ってるって」
「不気味?んだと、おまえぇぇ!これ、俺の善意だよぉぉ!ダメだ!嫌だ!俺はラヴィと出かけるんだぁぁ!」
「あらやだ。ワガママ子供みたい」
あの……。
私の目の前で突如口論となった、ルビネスタ公爵一家。
サルビア様の言葉通り、公爵様がごねごねの子供のようだ。
アルフォード公子様も、綺麗な顔ながら結構言葉が辛辣……。
だが、そんな公子様の提案で、この件は解決することとなる。
驚くような一言を、彼は放つのだった。
「では、裏のラベンダー畑ぐらいなら、俺が案内しましょう。それでいいですよね?父上」
「はっ……」
まさかの発言に驚きのあまり、公爵様は何かを言いかけたまま、開いた口が塞がっていない。
私もその横で、口を開けたまま塞げずにいた。驚きで。まるで阿呆のように。
公子様が私を、ラベンダー畑に案内してくれる?!
何故、そんなことに……!